【建設業法改正案】初の許可制度見直しへ/新たに工期適正化も

 政府は15日、建設業法および入札契約適正化法(入契法)の一部改正案を閣議決定した。建設業許可の基準を見直して社会保険への加入を要件化するなど、1971年の許可制度移行後に許可要件を変更するのは初めてであり、近年にない大きな改正を行う。また中央建設業審議会が工期に関する基準を作成・勧告できるようにする。工期の適正化も法律に書き込むことで長時間労働の是正につなげる。加えて入契法改正で入札契約適正化指針に公共発注者が取り組むべき事項として工期の確保と施工時期の平準化を明記し、努力義務化する。改正法の施行は公布後1年6カ月以内とし、政令で定める。
 工期の関係では他にも、著しく短い工期での請負契約締結を禁じ、違反者には国土交通大臣等が発注者へ勧告、従わない場合その旨を公表できるようにする。建設業者には、工程の細目を明らかにし工種ごとの作業や準備に必要な日数を見積もることを努力義務に加える。
 現場の処遇改善に向けては下請け代金のうち、労務費相当分については現金払いとする。
 現場の生産性向上の関係では、技術者に関する規制を合理化。元請けの監理技術者を補佐する制度を創設し、「技士補」がいる場合は現場の兼任を認める。技術検定試験を学科と実地を加味した第1次と第2次検定に再編成し、第1次検定の合格者に「技士補」の資格を与える。ただし新たな検定試験の施行は改正法公布後、2年以内となる。
 下請けの主任技術者に関しては、「専門工事一括管理施工制度」を創設し、一定未満の工事金額等の要件を満たす場合は設置を不要化する。
 工事で工場製品等の資材を積極的に活用し、生産性向上につなげるに当たり、資材の欠陥に伴う施工不良が生じた場合、建設業者等への指示に併せて国土交通大臣等が資材製造業者に対して改善勧告・命令できる仕組みも整える。
 経営業務管理責任者の規制は見直し、建設業経営に関し過去5年以上の経験者が役員にいることを必要とする規定を廃止。事業者全体として適切な経営管理責任体制を有することを求める。
 円滑な事業承継制度も創設し、合併・事業譲渡等に際して新たな許可を取り直すことなく円滑に事業承継できる事前認可の手続きにより、許可の空白期間なく事業承継を可能にする。
 その他の改正事項では▽工期等に影響を及ぼす恐れがある事象に関する情報の提供▽下請けへの不利益取り扱いの禁止▽建設業許可証掲示義務の緩和▽施工技術の確保▽災害時における建設業者団体の責務―に関して必要な事項を明記する。
 
 
〈2019/03/15配信〉

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