〈日々の栞〉インフラ・クッション
▼年が変わり、すでに「明けましておめでとうございます」というあいさつも時期を外れた。年末から正月にかけての慌ただしさも過ぎ去り、久々に予定が何もない日ができた。時間に縛られることなく、ゆっくり布団の中にとどまる。何でもないようなことが幸せだったと思う。そんな歌もあったように、日々の平穏は、失って初めて、その尊さ大切さに気付くものだ
▼振り返れば1年前は、元日から石川県で能登半島地震が発生し、被災地では、今も懸命な復興作業が続けられている。昨年と比べれば、穏やかな年明けとなったものの、1月中には宮崎県で地震が発生し、鳥インフルエンザの対応に追われた地域もある。当たり前の平穏とは、なかなか難しい
▼ある土木技術の研究者いわく、「地球は、もともと野生的すぎて、人間社会が良い暮らしをするためには間にクッションが必要である」とする。それがインフラであるという。「全ての日本人、全世界では、朝起きてから夜に床に就くまで、必ず何かの形で、全ての時間をインフラや建築物、あるいは街の仕組みなどの恩恵にあずかり、そして恩恵を前提に生活している」とした
▼研究者の言う通り、生活の質の向上や日本経済、社会の発展のためにはインフラが欠かせない。加えてインフラの恩恵を享受する以上、防災・減災、日々のメンテナンスが必要となり、環境対策についても考慮しなければいけない
▼人々の平穏な生活をおくるため、ストレスのない、より良い社会のためには、身の回りに当たり前のようにあるものが、やはりキレイで心地よいに越したことはない。(茨城・TH)
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〈2025/02/05配信〉
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