【下水道管路】道路陥没事故踏まえ/緊急点検で異状3カ所
国土交通省が、埼玉県八潮市の道路陥没事故を踏まえた緊急点検結果を公表した。今回の点検対象となる下水道管路(延長約420km)のマンホール約1700カ所で実施した結果、管路腐食などの異状を新河岸川水循環センター(埼玉県)で3カ所確認。同省はこれらの箇所について必要な対策を速やかに実施するよう管理者に要請した。
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緊急点検は、1月28日に八潮市で発生した下水道管破損を起因すると考えられる道路陥没事故を踏まえて実施。同事故ではトラック1台が巻き込まれ、約120万人に下水道(洗濯や入浴)の使用自粛が求められるなど大きな影響が発生した。
同省は今後の事故発生を未然に防ぐため、陥没箇所と同様の大規模下水道管路(処理水量3万立方m/日以上の下水処理場に接続する口径2m以上の流域下水道管路)を管理する7都府県13カ所の流域下水道管理者に対し、下水道管路施設に対する緊急点検と路面下空洞調査の実施を要請した。
緊急点検は、マンホール目視点検(マンホール蓋および周辺状況、マンホール内部を目視により異状の有無を確認)と管口カメラによる点検(地上から管口カメラをマンホール内に挿入し、管渠内の異状の有無を確認)を実施した。
路面下空洞調査は、緊急点検対象の下水道管路が埋設している道路で路面下空洞調査(約320km)を実施。空洞探査車から地盤に電磁波を照射して、1・5m〜2m程度までの深さの空洞を検知した。この結果、地下1・5m以上の深さに空洞の可能性がある箇所は確認されなかった。
同省は今後、対策検討委員会での議論を踏まえ、対応を実施していく考え。
今回の点検対象および管路延長、点検箇所数は次の通り。
◇埼玉県▽荒川水循環センター41km202カ所▽新河岸川水循環センター44km132カ所▽中川水循環センター61km96カ所
◇千葉県▽花見川終末処理場33km186カ所▽江戸川第二終末処理場43km42カ所
◇東京都▽清瀬水再生センター19km29カ所
◇神奈川県▽相模川流域下水道左岸処理場15km109カ所▽相模川流域下水道右岸処理場43km194カ所
◇大阪府▽鴻池水みらいセンター26km209カ所▽川俣水みらいセンター44km244カ所
◇大阪府・兵庫県▽原田処理場3km30カ所(大阪府)13km17カ所(兵庫県)
◇兵庫県▽武庫川下流浄化センター18km106カ所
◇奈良県▽浄化センター15km106カ所
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〈2025/02/14配信〉
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