〈日々の栞〉テレビはオワコンか

▼居間のテレビを地上波の映らない、いわゆるチューナーレステレビに買い替えて数年たつ。インターネットにはつながっていて、サブスクのものだけでなくNHKも地上波の番組も動画配信サービスで見られるので、わが家ではまったく不便がない。リアルタイムでやっている番組の中に見たいものがないことが多いと家族で意見が一致したのが起因だ
▼昨年末から続く大物タレントの報道を受けたテレビ局の対応が問題になった。チャンネルの主導権が父親にあった時代が終わり、個々人で動画コンテンツを楽しめるようになった現代社会において、成功した壮年男性が牛耳る組織というイメージが垣間見えてしまうような一連の対応が明るみに出て、テレビがオワコンと言われるゆえんが見えてくるような気がする
▼動画で視聴したいものにはエンターテインメントだけでなく報道もあるが、今回の騒動を見聞きして、自局内に報道部門とエンタメ制作部門が併存しているテレビ局という組織が、稼ぎ頭のエンタメ制作部門におもねって思うように報道できないのだとしたら、と昨今のテレビ報道の危うさをも詮索してしまった
▼報道や情報を個人個人が無料でも気軽に取得できるようになった時代だからこそ、情報の正しさや報道の偏りに気づけるように、本当はもっと気をつけて情報を取りに行かなければいけないのかもしれず、身銭を切らなければいけないのかもしれない
▼果たしてテレビは、テレビ報道は本当のオワコンになってしまうのか。われわれはどの情報にお金をかけ、ひいてはどのような社会にしたいのか、個人にも問われている。(群馬・MT)
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